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ポリウレタンと加水分解について解説


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ポリウレタンと加水分解について解説


下駄箱にしまっていた靴を久しぶりに履こうと思ったら、ソールがボロボロと

剥がれ落ちてしまったことはありませんか?


今回は加水分解について掘り下げていきます。


■加水分解とは


主にポリウレタンソールに起こる現象でまさにそれが加水分解。

読んで字のごとく「水が加わることによって分解」される現象です。


wikiの記載では「加水分解とは反応物に水が反応し、分解生成物が得られる反応のことである」と記されております。


■ポリウレタンソールとは


ポリウレタンソールは、ビジネスシューズではデンマークのブランド「ecco」などが採用している素材です。

(余談ですが、ダイレクトインジェクションというソールとアッパーの接着を同時に行う製法で作られます。)


ポリウレタンソールの特徴は


①クッション性


②軽量


③屈曲性


④耐摩耗性


に優れているというがポイントです。


しかし、圧着でアッパーとソールを付けているので、オールソールの修理はできない場合が多いです。


※修理屋によってはすり減った踵の箇所をカットし、類似の素材を盛るということをやっております。

※スニーカーは劣化具合により修理が可能のようです。


■寿命について


ポリウレタンソールをまったくお手入れをいなかった場合は1年ほどで加水分解を起こしてしまったというお客様のお話を聞いたことがあります。

しっかりとした保管方法、ケア方法を取ってあげますと個人差はありますが5年ほど程度ではないでしょうか。


私は6年で加水分解を起こしました。(※上記の写真参照)


■長く愛用するために


ポリウレタンソールはハンドソーンウェルト製法などに比べ、生産性が高いので比較的、安価で手に入れることができますが、どうせなら長く愛用したいものです。


そこで重要なのが


「定期的に履くこと」

「雨にあたってしまったらしっかりとお手入れをすること」


この2点がとても大切です。


ポリウレタンは空気中に含まれる水分などでも経年劣化が進んでしまいます。

もし履くのが目的ではなく、部屋に飾りたいなどの目的で購入を検討されている場合はゴム製のソールのほうが無難かもしれません。


履くことによって自重により靴に圧が掛かり、結果ソールの中に吸収されていた水分を押し出すことができます。


ポリウレタンソールのお手入れというのは、しっかりと汚れを取り除き、乾拭きをしてあげることです。


■保管方法


ポリウレタンソールだけでなく、靴は湿気が大敵です。

箱の中に入れて保管される場合は、最低でも月に1回、空気を入れ替えてあげてください。


さらに木製のシューツリーは形を整えるだけでなく、湿気を取ってくれる効果もあります。

シューツリーを入れて、余裕があればシリカゲルも一緒にしておくと良いでしょう。


■まとめ


最近はカジュアル化が進み、スニーカーで出勤するという方も増えております。

お手頃な価格で購入できるものは多いとはいえ、やはり長く愛用したいですよね。


日々のお手入れなどの積み重ねが長寿への道なので、ぜひお試しください。

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