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長く愛用するならどの製法の靴がおすすめ?

■長く履くならどの製法の靴がおすすめ?


1足を長く愛用するためには日々のお手入れが必要不可欠ですが、

靴の製法によっても寿命は大きく左右されるのをご存じでしょうか?


そもそもみなさんが靴を靴を処分するときはどのようなタイミングでしょうか?

一番多いのが、ソールやヒールがすり減ってしまった時ではないでしょうか。


ソールは地面と接する箇所故にどうしても履き続けていればすり減ってきてしまいます。

すり減った靴を履き続ければ、歩いていて疲れやすくなりますし、

雨が降った場合、底からの水の侵入もあり最悪、足や体を悪くしてしまうこともあるかもしれません。


私が販売員をやっていた時に、ヒールが斜めにすり減った靴を履き続けて腰を痛めたお客様もいらっしゃいました。


つまり、長く愛用するためには修理ができることが重要となります。


今回は修理ができる製法について解説していきます。


■ハンドソーンウェルテッド製法


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今でこそ機械により大量生産ができるようになりましたが、そうなる前は職人が一針一針縫っていました。ハンドソーンとは手縫いを意味します。


作り方を簡単に説明すると、中底に甲革を吊り込み、ウェルト(細革)と呼ばれる細長い革を巻き付けながらすくい縫いを行い、最後にウェルトとアウトソールを出し縫いする製法となります。


特徴としては数ある製法の中でも堅牢であり、糸目を通して地面からの水の侵入もなく返りもよい。また、足当たりもよく履き始めから馴染みやすい製法となっております。


ハンドソーンウェルテッド製法の靴を販売しているブランドは

「SHIPS」「ENZO BONAFE」などがあります。


手作業で作られていることによって大量生産は難しく結果、お値段も4万円以上が多いです。


■グットイヤーウェルテッド製法


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ハンドソーンウェルテッド製法を機械化した製法。英国靴の聖地と言われている

ノーザンプトンで盛んに用いられた製法です。ネーミングは考案者のチャールズ・グットイヤーjr.から採ったもの。

この製法は甲革や裏革など、甲の部分(アッパー)と底をジョイントして作られております。

インソールに取り付けられた「リブ」というテープ状のパーツに甲革(アッパー)とライニングとウェルトをすくい縫いをし、その後にアウトソールとウェルトを出し縫いするという手の込んだ製法の1つとなります。


中底に縫い目がないので、底からの水の侵入がしにくく、堅牢で丈夫な製法となります。

ただし、マッケイなどの製法に比べると使用されておりますパーツの点数が多いため、少々重量がございます。


日本のブランドでは「リーガル」や「スコッチグレイン」「三陽山町」がこの製法で作られた靴を販売しております。お値段は3万円からが多い印象です。


■マッケイ製法


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マッケイ製法とはイタリアのマルケ地方の伝統的な靴の製法です。

甲革(アッパー)、インソール、アウトソールを一度に縫い合わせます。


足に馴染むのに時間が要するグットイヤー製法に比べ、マッケイ製法は新品の状態から反り返しが良く、また、コバの張りが少なくスッキリとしたデザインのモデルが多いです。

シンプルな構造ゆえ、使われているパーツの点数も少ないため、軽量であるのも人気なポイントです。


イタリア靴に多く採用される製法で「リーガル」「サントーニ」「ベルルッティ」などに使われております。お値段は2万6千円ほどから。


■グットイヤーウェルト製法とマッケイ製法の見分け方


最近はマッケイ製法で作られたものをグットイヤーウェルト製法で作られたかのように見せるフェイク品もございますが、ほぼ以下の違いで見分けることができます。

参考にしてみてください。


①コバの張り出し


グットイヤーウェルト製法はコバとソールを縫い合わせる製法のため張りが大きいです。


②アウトソールの縫い方


グットイヤー製法は縫い目が細かく、マッケイ製法に比べ外側に縫われております。

逆にマッケイは縫い目が大きく、内側に縫われております。


③中底に縫い目があるかないか


グットイヤーウェルト製法には中底に縫い目がありませんが、マッケイは縫い目があります。


④重さ


マッケイ製法に比べ、グットイヤーウェルト製法のほうが使われておりますパーツの点数が多いため重量がございます。


■まとめ


今回は修理ができるメジャーな製法について取り上げてみました。

しっかりと縫われている製法はやはり耐久力が違いますね。

ただしいくら耐久力が高く、修理ができる製法といえど、革がクラック(革切れ)などを起こしてしまっては元も子もありません。普段のお手入れも忘れないでくださいね!


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